工場立地法とは

1.工場立地法とは

工場立地法 第1条に、「工場立地が環境の保全を図りつつ適正に行われるようにするため、工場立地に関する調査の実施、工場立地に関する準則の公表及びこれらに基づく勧告、命令等を行い、国民経済の健全な発展と国民の福祉の向上に寄与することを目的としている。」とあります。
工場と工場をとりまく外部条件とが最も望ましい形で結びつくように、工場立地を適正に行うことが目的です。具体的には、法律の対象となる工場の敷地面積によって緑地面積、環境施設面積、生産施設面積の割合が定められています。

「工場立地法」は昭和48年に制定されたもので、それ以前は「工場立地の調査等に関する法律」という法令名でした。時代ごとに経済・社会情勢に合わせて改正が行われています。
平成16年の改正では、屋上緑化・壁面緑化を緑地面積として定められた範囲内で、算入することが可能になりました。
この「工場立地法」を根幹に、都道府県・市ごとに準則が定められています。これによって、国の定める法令範囲内において、緑地及び環境施設の割合が地域の実情に応じて策定されています。

1-1.工場緑化の意義

国内における工場立地は、戦後の経済成長にともない工業地帯を中心に飛躍的に増加しました。工場立地が増加する一方で、国の工場立地に対する統一的な方針が定まっておらず4大工業地帯に工場立地が集中していました。これを放置すると、地域経済格差の増長、工業地帯の環境悪化と国の長期的円滑な発展に支障をきたすと懸念されたため、国によるルール作り、「工場立地法」が昭和48年に制定されました。

同じくして、既存の工業地帯を中心とした公害問題ニュースは、国民の関心を寄せるところであり、工業化によって地域自然の調和が失われ、地域環境と工場立地の関係改善も大きな課題となっていました。工場立地法はこれに対し、公害・災害等の防止、さらには地域の同居人として積極的に緑化等を行い地域環境に貢献することを、企業の社会的責任として求めました。
こうしたことを背景に、制定されてから平成9年の一部改正までに、ある調査結果では工場の緑地面積は2倍以上になったとも。工場立地法は工場と地域環境をつなぐ、意義のある法律となっています。

1-2.地上の緑を屋上や壁へ。工場敷地の有効活用。

企業が工場を建設する際、本音では、敷地全体を余すところなく生産工場にして収益を上げることが望ましいでしょう。対して工場立地法では、工場敷地面積に生産工場だけではなく、環境施設といわれる緑地部分、若しくは噴水、池、広場など周辺地域の生活環境に寄与する省令で定められた施設を設置するよう義務付けています。 緑地は環境施設に含まれます。緑地面積だけで環境施設の面積基準を達成している場合は、緑地以外の環境施設は必要ありません。さらに、緑地は生産施設にある屋上緑化や壁面緑化も緑地面積として算入できますので、地上に予定していた緑地部分を屋上や壁に移すことで、生産施設の増設など土地の有効活用に繋がります。緑地の定義、算定方法や算入面積割合も法令で定められています。

1-3.緑地、緑地の面積

一般的な緑地といえば、公園や庭園、広場など。
工場立地法における緑地とは、2つ定義されています。一つは、「区画された土地又は建築物屋上等緑化施設であって周辺の地域の生活環境の保持に寄与するもの」。これは具体的な関連規定もあり、緑地は全体について平均的に植栽されている必要があるとし花壇、苗木床、良好な状態に維持管理されている草地が緑地とされ、野菜畑、温室、ビニールハウスは緑地として認められていません。

もう一方は、「低木又は芝その他の地被植物で表面が被われている土地又は建築物屋上等緑化施設」とあり、屋上緑化も工場立地法における「緑地」として定義されています。

関連規定で、壁面緑地(壁面緑化)も緑地として認められています。壁面緑化を緑地として測定する場合、「直立した壁面では、緑化しようとする部分の水平延長に1.0mを乗じた面積とする。ただし、傾斜した壁面においては、緑化しようとする部分の水平投影面積とする。」とあり、壁面植物の成長を見込んだ測定方法となっています。

また、地域実情に合わせた法令運用を目指し、都道府県・市ごとに地域準則が定められています。緑地面積の割合ほか、工場立地法の定められた範囲で設定しています。緑地面積の割合が定められた法令は、工場立地法以外に企業立地促進法や総合特区法又は復興特区法があります。年度によって条例改正もありますので、詳しくは設置をお考えの市区町村にお問合せ下さい。

1-4.特定工場と工場敷地

工場立地法で対象となる業種と規模は下の通りです。なお、届出先は特定工場が立地している市町村の窓口となっています。また、既存工場(法施行以前に設置された工場)に対しては、生産施設の変更等の際、緑地を整備するよう措置が設けられています。

工場立地法で定める工場敷地の割合は下の通りです。工場立地法の範囲で、都道府県・市ごとに地域準則が定められています。工場敷地は、生産工場、緑地を含む環境施設、駐車場・事務所等のその他施設に分けられ、その他施設の面積割合は定められていません。

1-5.地域準則について

「工場立地法」を根幹に、都道府県・市ごとの地域準則があります。これによって、国の定める法令範囲内において、緑地及び環境施設の基準が地域の実情に応じて定められています。

地域準則にある敷地面積における緑地の割合を幾つかご紹介します。条例から地域の特性を伺い知ることもでき、興味深いものになっています。緑地面積は環境施設の面積に含まれます。

2.緑化するメリット、効果

工場立地法による緑地面積算入のための屋上緑化・壁面緑化を検討されている場合(=義務緑化)、法令で工場を緑化する義務緑化に様々なメリットが加わります。
義務緑化においては、建物上部や壁に、屋上・壁面緑化し緑地面積に算入することで、施設の増設など土地の有効利用ができます。緑地全てが地上部だと、屋上・壁面緑化するより広範囲に、工場敷地内の土のある箇所を区画整理し、植樹する必要があり、生産施設等の面積も少なくなってしまいます。

さらに緑化メリットとして他にも、省エネルギー効果、節電対策、地球温暖化対策、工場の景観、緑化することによるブランドイメージ。特に工場においては、数あるメリットのなかでも、省エネルギー効果が期待されます。工場屋根に多く使われる金属屋根。夏の最盛期、金属屋根の表面温度は68.5℃になります。屋上緑化を設置したトレー下測定温度は34.5℃(※弊社調べ)と断熱効果を数字で確認することができます。屋根から伝わる熱を建物内部に届く前に断ち、冷暖房空調設備負荷を軽減し消費エネルギー削減に繋げています。

3.屋上緑化の工法

屋上緑化システム株式会社のトレー式薄層屋上緑化システムは、工場屋根に多くみられる金属屋根に特化したシステムです。屋上緑化システム株式会社のトレーは、金属屋根でよく使われる500㎜ピッチのハゼタイプに合うように作られており、金属屋根のピッチに合わせてトレーを敷きつめ、金物で固定する施工です。
もちろん、陸屋根や金属屋根500㎜ピッチ以外のハゼタイプ、嵌合式やボルト式にも設置可能です。この専用トレーを採用することで、工場稼働時から同じ時を過ごしている屋根の緑は変わることなく改修や防水のやり替え時にも植栽はそのままで、移設その後再設置を可能にしています。

4.屋上緑化メンテナンス(日常管理)

屋上緑化に用いられる植物の多くは、耐暑・乾燥等環境耐性に優れています。いくら環境耐性があったとしても、植物は生きていますので、良好な状態に維持するために適切なメンテナンスが必要です。主な屋上緑化メンテナンス項目は、除草、土壌の補充、灌水(水やり)、施肥があり、植物の状態と季節に応じて作業します。

屋上に緑を広げるよう緑化しても、可能な限り、メンテナンス頻度と管理維持費を抑えたい。

屋上緑化システム株式会社の屋上緑化システムは省メンテナンスを実現しました。独自開発した排水性・保水性双方の高い性能を持った専用培土と、屋上の過酷な環境と同じように厳しく育成栽培した植物が、無灌水システムを可能にしました。無灌水システムは水やりの手間を減らし、水道代などの緑化維持費削減の一因となっています。

5.屋上緑化の実例

2013年8月、兵庫県内の屋上緑化納入実例です。施工から約4年経過してなお、緑が青々と広がっています。1年中美しい緑を保つタケシマキリンソウ(常緑)を使用した商品で、無灌水で自然降雨のみで生育しています。植物は気候、環境に応じて休眠と成長を繰り返し、その一生を過ごします。

兵庫県内某工場

※省メンテナンスでありノーメンテナンスではありませんので、屋上緑化植物の良好な状態を維持するためには、適切な維持管理は必要です。屋上と地上での環境条件は違いますので、屋上の環境条件を踏まえた上での管理が必要です。

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